ジェットエンジンでは、軸流式ターボチャージャーを使っています!
遠心式ターボチャージャーは圧縮空気も90度方向転換するのに加え大型化すると損失も大きく、ジェットエンジンには機構上も複雑怪奇なエンジンになるので使われていません!
しかし、レシプロエンジンでは、遠心式ターボが主流です!小型でも圧縮能力に優れ価格も安い!

まだどこのメーカーも使った事がない軸流式ターボチャージャーを装着した画期的エンジンの筈でしたが、結果は・・・・大失敗!
マクラーレン・ホンダエンジン
そもそも狭いV6エンジンのVバンク内に収める為に選択した小型の軸流式じゃ高回転じゃないとターボ圧が上がらない!でもホンダ得意の高回転エンジンはF1規制で使えません!
おまけにマクラーレンのマシンが冷却効率に優れていないってんだから最悪だよね!

マクラーレン・ホンダ

メルセデス等他社のエンジンは遠心式ターボチャージャーを使用してますが、新技術に果敢にチャレンジしたというべきか、MGU-HやMGU-Kを軽んじてたと言うべきなのか・・・・

F1-2015-エンジン比較
狭いのでエグゾースト・パイプも特殊!こんなんで馬力出るの?
常勝メルセデスのエンジンはさすが理に適ってますね!ホンダと同じVバンク内に置かれたターボから離したMGU-Hの冷却もグッド!
他社と比べてホンダのMGU-Hだけが小さいのは単なる寸法間違いなのかそれとも普通のMGUーHじゃ収まらなかったからなのか・・・・・上の図が正しいのならホンダのMGU-Hは発電能力が低過ぎてるのとちゃう?
小型の軸流式ターボチャージャーでは、ターボラグを解消出来ても回生発電能力が乏しいのは明らかなのに・・・・・・イタリアGPでは直線でモーターアシストが無くなり他社のマシンにごぼう抜きされる始末!
このホンダが開発した軸流式ターボエンジンは、高回転が許され、MGU-H (Motor Generator Unit - Heat=排ガス利用)やMGU-K(Motor Generator Unit - Kinetic=ブレキング利用)がF1に導入されてなかったらこんな結果にはならなかったでしょうね!(大苦笑)
F1エンジン
直近のメキシコGPでアロンソのマシンは1周でリタイア!MGU-Hの不具合だってんだから泣けますね!
MGU-Hの発電能力には制限が在りません!MGU-Hはターボに直結しているので熱対策は必須です!
MP4-マクラーレンホンダmp4-30
マクラーレン・ホンダの成績低迷は、マシン後部を絞り過ぎた形状に併せてエンジン周りをコンパクトにせざるを得なかったので軸流式ターボチャージャーの利点を全く生かし切れていない事でしょう!
マクラーレン・ホンダエンジン3
マクラーレン・ホンダエンジン4
マクラーレン・ホンダエンジン5
マクラーレン・ホンダエンジン7

新井康久(ホンダF1プロジェクト総責任者)君はぼろくそに言われてますよね!
”シーズン後半には好成績を出せる”なんて言っちゃったからね~!
結果は泥縄!どうみたってカバーに覆われたターボ直結のMGU-Hが熱くなると思うのですが・・・・たとえ水冷にしても・・
マクラーレンホンダ軸流タービン11
今のF1は、エンジンは4基まで!改造も制限され好き勝手には出来ません!
再参戦する前に、もう少し勉強してからにすべきだった!甘すぎたと言われても当然ですよ!

確かに軸流式ターボチャージャー直線的に過給出来るので、もう少し大きくするか倍速機構を組み込んだり今と逆方向にしてエンジン外に出しジェットエンジン並みにインテークから直接取り入れれば大化けする可能性もあるのですが・・・・

マクラーレンホンダ用軸流タービン3
来年、レッドブルにホンダがこのエンジンを供給したら冷却効果も搭載自由度もマクラーレンより優れているのでとんでもない成績を残しちゃったりしてね!(大爆笑)
2015-red-bull-RB11

そんなわけで、マクラーレンホンダの成績低迷は、排熱対策が不十分なマクラーレンのF1マシーンのフォルムにもあるって事なんじゃないのかな~?